「SAW・THE FINAL」:おもしろかったところ・つまらなかったところ

※映画の感想です。ネタバレがあります。ご容赦ください。

 

ソウ ザ・ファイナル (字幕版)

ソウ ザ・ファイナル (字幕版)

 

  ゲームの生存者だと嘘をついて、本を出版したがために本当にゲームに挑戦する羽目になってしまったボビーが、今作のメイン。

 もう一つは、SAW6で「逆トラバサミ」から生還した二代目ジグソーから、逃げまどうジル・タックというストーリー。

おもしろかったところ

 この作品で面白いのは、「あんたが黒幕か」という驚きでもボビーがどうやってゲームに挑戦していくのかという緊迫感でもありません。

 ボビーのボンクラさと、まったく反省していないような表情。それがこの作品でもっとも面白い部分と言えます。そもそも「ゲームから生き残ったという嘘」で有名になったというだけで今までのシリーズのメインキャラよりも小物感が漂いますが、演じているショーン・パトリック・フレナリーの演技も相まって、見ていて笑えてくるレベルのダメ男になっています。

 助けるためのゲームにボビーが失敗してしまい、目と口をパイプで貫かれてお亡くなりになってしまった弁護士のスーザン。彼女の死体を前にして、後頭部に手をやりながら息をつくボビーの顔はどう見ても「あちゃー」なのです。人を助けるのに失敗しておきながら何という態度。

 また、目隠しされて前が見えない状態のケイルを助けるために必要なカギを、やっと手に入れたと思ったら、ケイルに強くパスしてしまい失敗。その時にボビーが小さく「やばい」と呟くところが、缶ジュースを誤って倒したぐらいのヤバイ感なのがツボでした。

 ボビー以外で印象に残ったのは、ついに「逆トラバサミ」が作動するところを見られたということ。初代から登場していた「逆トラバサミ」ですが、アマンダはカギを解除して逃れましたし、二代目ジグソーもSAW6の最後で「逆トラバサミ」からとんでもない方法で抜け出しました。

 初代から見ていた人の中には、逆トラバサミが作動したらどうなるのだろうという疑問を抱き続けてきた方もいるかもしれません。わたしもその一人です。想像するとアゴのあたりが痒くなってきますが、実際に作動するのを見てしまうとアゴが痒くなるというレベルではありませんでした。

 わたしは、「逆トラバサミ」を嵌められてしまったと気付いた瞬間に、想像だけで絶命する自信があります。それぐらい「逆トラバサミ」が作動したらエグかったです。

つまらなかったところ

 SAWシリーズのFINALを名乗っているということもあり、とんでもない期待を込めて見てしまうからいけないのでしょうか。SAWシリーズの中で、一番ガッカリ映画でした。

 また、これまでと違ってゲームで用いられる装置も何となく地味で、パイプが刺さるだけだったり、首吊りだけだったりです。ボビーの妻であるジョイスが掛けられる装置は割りと凝っているのですが、SAW2のオビも焼却炉であの世送りになっているため、どうしても既視感が拭えません。ボビーが胸にフックを刺してクレーンで持ち上げるというゲームも緊張感はあるのですが、どことなく白々しいんですよ。

 どうせだったら、ボビーがゲームをクリアして本当に生存者となって、反省して生きていく風にしたら良かったのでは。ボビーに嘘をつかれ続けた挙句、蒸し焼きにされてしまったジョイスはシリーズでも屈指の可哀想な人物ですね。

 あと、二代目ジグソーが超人的に強いのはSAW6でも書きましたが、SAW・FINALでも無双っぷりが凄まじいです。いちいちゲームなんてしなくても、悪人を直接キルしまくった方が早いのでは、と思わせられるほどでした。あまりに強すぎて、少々現実離れしている気がします。

まとめ

 最後はしっかり「ゲームオーバー」という言葉で、初代を思いださせる締めくくりでした。「あんたが黒幕か」という驚きもしっかりあり、またそれが「今までの作品への答え」にもなっているので、FINALとしては悪くない終わり方なのではないでしょうか。

 7作目ということもあり、SAWシリーズの売りでもある「ゲームの残酷さ」という部分にはマンネリ化も見られます。それに見ている側も慣れてしまって、FINALまで観るような人なら少々の残酷さは気にならなくなっているでしょう。かと言って、どんどんグロテスクにしてしまえば単に「悪趣味なスプラッター」でしかなくなるので、この辺りの加減は難しかったと想像しています。

 一気に7作見たわたしとしては、今年公開される「JIGSAW」が楽しみです。

 

 お疲れ様でした!